トレーナー

山を登るからこそ見える景色。それはスポーツの成果も同じである。

千葉司
2018.02.26

突然ですが質問です。

「人生の中で苦痛や困難、悩みを感じたことがない」

という方はいますか?今も昔も「感じたことがない」という方を探すのは難しいかもしれません。

 

 

また質問ですが、

「人生の中で感じた苦痛や困難を乗り越えたことがある」

という方はいますか?もし、いらっしゃるとしたらこんな経験ではないでしょうか?

「困難や苦痛や悩み事を解決するために踏み出した一歩目はとても大変だったけど、あとになってみれば大変だったのは最初だけだった」

 

 

たくさんの困難や苦難があるのは、人生ならではの話ですが、それを乗り越えるとなると話は別で、ある人には大きな壁に見えたり、またある人には大きな山に見えるかもしれません。そしてそれを乗り越えようと踏み出した一歩は、重く苦しいものです。

大好きなあの子に告白するときは、緊張とドキドキとが混ざって、なんだかわからない重い一歩だけど、終わってみればあっという間だった。

とか

知らない場所へ初めて一人で旅立つとき、不安や孤独感で足取りが重かったけど、行ってみたら案外なんてことなかった。

とか

苦しい現状を打破したくて、やりたくないことを取り組むのは苦しかったけど、慣れてしまえばそうでもなかった。

とか、いろんな体験があるものです。

実は、治療やリハビリもそうです。はじめから気持ちのよいことなんてほぼありません。

私のような柔道整復師は、骨折や脱臼の整復を医師以外で唯一許される資格ですが、骨折を整復する際は、痛みが強くて気絶する人もいます。また、事故や病気、治療後のリハビリは、とにかく最初が苦しくて投げ出したくなりますし、歯を食いしばらないとできないことがほとんどです。

スポーツ選手や有名人が、テレビの向こうでリハビリなどに苦悶の表情を浮かべる映像を見たことがあるかもしれませんが、それは分かりやすい一例です。

 

 

「なにかを得たい」と思ったときには、その裏では必ずなにかが犠牲になったり、「ここを乗り越えたい」と思えば、踏み出しの一歩は重かったり。ただ、それは最初だけです。

一歩さえ踏み出してしまえば、あとは流れに身を委ねるかのよう。山登りをする前に頂上を見上げると踏み出す一歩が重く感じますが、登り始めてしまえば自然と進んでいけますし、頂上が見えると逆に足取りが軽くなったりもするものです。

先日、怪我をした股関節がなかなか治らないという小学6年生の女の子がいらっしゃいました。私がやったことは、温めて湿布を貼るだけ。2ヶ月間安静にといわれ、なかなか治らないままでいましたが、私の施術を涙をこぼしながら20分受けたあと、今までと同じように大好きだったアクロバットの練習を再開することができました。

苦痛を乗り越えるからこそ、快楽が得られる。これは、どんな場面でも言えることです。

持っていた杖を手放して、一歩踏み出すことと同じように、「初めてのチャレンジ」というのは大なり小なり苦痛を伴いますが、山を登るからこそ初めて見える景色がそこにはあると信じ、勇気ある一歩を踏み出すことで、人生になにかプラスになることを得られるのは、間違いないような気がします。

1人じゃなくても、誰かとでもいいと思います。目の前の壁を越える楽しさも人生の醍醐味ではないでしょうか。

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